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どんな日本株の銘柄がテンバガー(10倍株)になる可能性があるか調べてみた


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今日は日本株において、どのような銘柄がテンバガー(10倍株)になる可能性が高いかを過去の実績からの類推で考えてみようと思います。

ただし、歴史は繰り返さないが、韻を踏むなどといった格言もあります。過去の実績と同じように、将来も繰り返すわけではありません。あくまで、未来予測に役立てるため、参考程度に事例を調べてみようと思います。

 

テンバガーとは?

株式投資において、テンバガーとは取得時の価格よりも10倍以上になる銘柄、もしくは、現象そのものを指します。

もともとは、ウォール街で使われていた言葉のようですが、現在では日本の投資家の間でも使われています。

実は、日本でもテンバガーになった銘柄はいくつも存在しています。その銘柄の特色などを調べることで今後どのような銘柄がテンバガーになるか予想できるようになるかもしれません。

 

どのくらいテンバガーは起きるものなのか?

日経の記事によると、東京証券取引所に上場している1/5の銘柄は、2008年のリーマンショック以降にテンバガーになったことがあるようです。

東京証券取引所に上場している3675銘柄(2020年7月末時点)のうち、839銘柄がある時点において、テンバガーを達成している。さらに、この数値を割合にすると、22.8%となる。こうすると、感覚よりもとても多く感じてしまうのは僕だけでしょうか。。。

 

市場別では?

テンバガーを達成した銘柄を市場別にみてみると、下記のようになっている。

・東証一部:461銘柄(同市場の21.2%)

・ジャスダック:224銘柄(同市場の32%)

・東証2部:100銘柄(同市場の20.8%)

・東証マザーズ:54銘柄(同市場の16.6%)

 

ちなみに、テンバガーを達成した銘柄のうち、

・上昇率で20倍以上になった銘柄は40%

・50倍以上が11.1%

・100倍以上が3.9%

となっている。

 

どのような業種の銘柄が多いのか?

下記がテンバガーを達成した業種の割合となっている。

・サービス:19%

・情報・通信:17.9%

・電気機器:8.8%

・小売業:8.6%

・機械:6.6%

・卸売業:6.2%

・不動産:5.5%

・その他:27.5%

 

どうやら当時の時代の趨勢を表す、アウトソーシング、スマートフォンなどの外部環境の変化に対応していた企業がテンバガーとなっている様子が見受けられる。

言うのは簡単だが、そのような趨勢も当時の現場で見通せるかというとまた別の話かと思います。ただ、今後の時代の趨勢を見据えて(仮説を持って)、次の行動を起こすということはいずれにしよ、重要なことには変わりはありません。

 

どのようなタイミングに起きているのか?

このような銘柄はどのくらいの期間でテンバガーとなり得るのでしょうか。

日経で分析した内容によると

・839銘柄の平均は約7.3年。

・上昇期間が5年以上にわたった銘柄は649となり8割

・10年以上のものは全体の約13%。

このような結果から考えると、「これだ!」と思った銘柄に関しては、5年以上持ち続ける必要がありそうですね。

 

特に、上場してから20年未満の銘柄が6割近くを占めており、IPOしてから日が浅い銘柄を狙うのが効率的かもしれない。(当たり前だが。。。)

 

いくらの時価総額の銘柄で発生したのか?

次にいくらの時価総額の銘柄でテンバガーが発生したのでしょうか。

こちらに関しても日経に分析記事があるので、参考にします。

・最安値を付けたときの時価総額は8割が100億円未満

・そのうち、73.2%が50億円未満の小型株

・最安値を付けた時点で1000億円以上の銘柄は15銘柄

 

また、特徴的なのが839銘柄のうち、56.2%が売上高経常利益率が10%以上であったとのことだ。このようなことから、基本的に稼ぐ力のある企業がテンバガーになる可能性が高いとも言えるのではないだろうか。

 

まとめ

今回、テンバガーの銘柄を調べた内容をまとめると下記のようになる。

・リーマンショック以降、約20%の銘柄でテンバガーが起きていた

・サービス・情報通信業界が比較的多い

・時価総額が100億円未満の銘柄が多い

・テンバガー達成まで平均期間7.3年かかる

・売上高経常率が10%以上と比較的高い

・上場後20年未満の銘柄が6割を占める

とざっくりと日本株におけるテンバガー銘柄の特徴をまとめてました。

 

結論、基本的な戦略としては

・100億円未満の小型株

・今後も業績が伸びそうな業界

・伸びそうなビジネスモデルを採用している銘柄

・長期保有すること

とい一般的な結論に落ち着いたように思います。

また、これも一般的かもしれませんが、優秀なビジネスである場合、IPO後にある程度値下がりした時点で買うのが良いかもしれない。(基本的にこれも時価総額100億円未満ということが考えられるため、上の戦略でいいように思います)

以上、ここまでがテンバガーに関する事例調査となります。

 

参考記事

日本株の5つに1つが10倍高 実はリーマン以降に達成 :日本経済新聞

調査が示す10倍株の特色 7割は時価総額50億円未満 :日本経済新聞