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【感想】『M&Aがわかる』、日経文庫、知野雅彦・岡田光


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目次

今回、M&Aが何なのか?ということをざっくりと掴むためにこの本を読んでみました。この本は実務レベルまで書いてありますが、あくまで、実務レベルまでは知る必要がないので、細かい部分は読まずに、ざっくりと理解する程度に読みました。

 

M&Aがわかる (日経文庫)

M&Aがわかる (日経文庫)

 

 

M&Aとは何か?

M&Aとはmerger(合併) and acquisition(買収)の略です。

また、広義には合併と買収だけではなく提携(アライアンス:alliance)を含んだ概念として使われています。

つまり、企業を買収したり、企業と合併したり、提携したりってことがM&Aということです。

 

M&Aの目的は何か?

事業のポートフォリオの整理・関連事業のシナジーや利益や売上及びシェアの拡大、ポジショニングの確保といったことが目的になります。

具体的には以下のようなことが考えられます。

・規模の拡大によるコスト削減

・バリューチェーンの統合による価値向上

・シェアの拡大による収益体制の向上

・新規市場参入への足がかりとする

などが考えられます。

 

しかし、特に注意すべきことはM&Aは単純な足し算ではなく、掛け算として捉えるということです。

企業はすでに何かしらの事業を持っているので、現在もしくは将来においてその事業と関係性のあること、組み合わせることができるM&Aが望ましいと考えられます。

つまり、「1+1(シナジー効果込み)>2」であることが望ましいと考えられます。

 

M&Aのプロセス

細かい話はたくさんありますが、一般的なプロセスは

  1. 案件ソーシング・フェーズ
  2. エグゼキューション・フェーズ
  3. PMI・フェーズ

の3段階あります。

 

案件ソーシング・フェーズ

買収対象の特定、アプローチ、交渉まで。

 

エグゼキューション・フェーズ

買収に向けて、対象企業の事業を調査・分析をして、買収価格や条件などを交渉し、合意するまで。

 

PMI・フェーズ

買収後の経営、方針・体制・施策を決め、シナジー効果を実現するまで。

 

小まとめ

ある程度大きなM&Aなどは上記のようなプロセスを経ることが予想できますが、中小企業やかなり小規模な信用できる事業者同士のやり取りでは、話し合いだけで終わる場合もあるかと思います。

しかし、上記のプロセスは全て重要ではないと言っているわけではありません。それぞれのタイミングで注意すべきポイントがあります。このようにプロセスで理解することで、問題がどのレベルで起きているかを認知できるので、M&Aを知る上では重要な流れだと思います。

 

印象に残ったポイント

①M&Aの交渉は短期決戦

M&Aの交渉が始まると外部への情報漏れを防ぐ、他の業務との兼ね合いなどを考え、一般的には1ヶ月ほどの短い期間で締結まで行うようです。

そのため、効率的な調査項目の抽出や分析・判断を行わなければ、ある程度の精度でM&Aができません。さらに、海外案件となると状況はより複雑になることが想像に難くないです。

また、ビジネスチーム、法務チーム、財務チームなどが協力することで初めて総合的で客観的な分析が行えるようになるので、M&Aは非常に高度な業務であり、同時に、かなりのコミュニケーションの能力が必要とされている仕事であることがわかります。

 

②調査・分析の項目は評価手法を基に考える

よく考えれば当たり前のことではありますが、定量的な判断を行うことを前提に調査項目や分析手法を計画しなくてはいけません。状況に合わせて適切な分析手法を使うことで客観的な分析・判断を行えるようにします。

 

③総合的な判断が必要

M&Aをするためには単純な売上、利益拡大を考えるのではなく、総合的なシナジー効果を考えなくてはいけません。でなくては、M&Aを行ってもコストを回収できない可能性が高まります。

他方で、定量的な分析や判断だけではなく、定性的な分析や判断をしなくてはいけません。例えば、自社がM&Aをしないことによる影響などです。なぜなら、M&Aは業界そのものを変えるような動きなので、他社のM&Aが自社へ少なくない影響を及ぼします。

 

M&Aがわかる (日経文庫)

M&Aがわかる (日経文庫)