目次
ブロックチェーンとは何なんだろう?という普通の問いからスタートして切りのいいところまで考察を進めていこうと思います。
僕自身もある程度は知っているし、基本的に他人が書いていることを僕が改めて書くということにもそこまで価値を感じないので、他人の記事や創作物を利用して、僕がさらに考えを進めていけたらいいなと思います。(本については読んだものしかおすすめしてません。)
単純な問いからスタートして、それを目次としているので、文章としては整理されていいかもです。。。
ブロックチェーンはどのような要素から成り立っているのか?
上の記事を参考にしてみてください、非常に良くまとまっていると思います。
上の記事を読んでもらうとわかると思うのですが、ブロックチェーンとビットコインは別物です。(別物というかビットコインはブロックチェーンを使って成り立っています。つまり、一つの要素です。)
まとめると、ブロックチェーンの特徴としては、
- データを保存・共有できる
- そのデータを分散管理ができる
- 低コスト(らしい)
- 暗号技術を使っているので、改ざんが困難
- 承認方法によってパブリック型とプライベート型に分類される
という感じ。一般的にはただの電子化、暗号化されたお金じゃんってイメージでしょうね。けど、最近、何でこれだけでブロックチェーンが注目されているのか疑問じゃないですか?そこで、上記のことができることによって一体、どのような応用が可能なのでしょうか?
ブロックチェーンはどのようなことに応用可能なのか?
先ほどのブロックチェーン技術によって可能なことは、
一つは、通貨の電子化ができる。
二つは、契約を自動化できる。
三つは、取引を証明する第三者機関の必要ない。
ってことだと考えてます。
ということでまとめると、、、
ブロックチェーンの価値は、様々なデータ(情報)の信用を担保できるってことに集約されるんじゃないかな。
そして、法律ではなく、仕組み(構造)で信用を担保しているっていうのが評価できるポイントなんじゃないかなと思ってます。
で、これからが、この章での本題で、信用を担保できると一体何ができるの?って話。
以下に参考にできそうな記事があったので、共有します。
ブロックチェーンを応用した革新的サービス13選 | Tech2GO
これらの記事をまとめると、
- 紙で契約や管理してた雑務が電子上の取引に置きかわる可能性がある
つまり、、、、
- 証明書などの重要な書類の信頼を証明・確認できる
- 現時点では実証実験中
- ビジネスで仲介者が不要になる
- 自動で取引できる
ここで、一番企業が重視していることは、
契約する際のコストが削減できるってことと取引の効率を上げられること。
具体的な応用領域としては、金融、物流、管理、保険、製造、ヘルスケア、イーコマース、IoT、不動産などなど。
基本的にデータを取り扱うものに全て応用可能です。
ってことで、応用範囲が広くて、世の中を変える可能性を秘めてるよね〜ってことで注目されているだと思います。
業務効率化
特に、具体的な事例として、銀行業務とか窓口で処理している契約を電子化したら、かなり効率的ですよね。
ちょっと、話は変わりますけど、銀行が危ないって言われているのは、
・こういったIT技術によって簡単な契約作業の人員がいらなくなっている。
・低金利なので、企業への貸し出しで利益が得られない。
・そもそも、貸出企業数が減ってる。
と言った直接的な原因が簡単に想像できますね。
結果として、銀行は、大幅に人員が削減されていくことが予想されてるし、実際そんな動きがあった。以下の記事を参照。
ちなみに、日本だけではなくて、世界でも同様の動き。。。
加えて、銀行だけではなく公務員に関しても、技術の発展に伴って、人員が削減されていくんじゃないかと個人的には考えています。公務員の仕事も結構、窓口での契約作業が多いですよね。
しかし、日本では、今のところ大規模な動きはない様子です。
(簡単に検索してトップに出なかったので、まぁ今のところ大きいニュースは出ていないと判断しました。。。笑)
ただし、この点は今後も注目すべきポイントかと思います。
囲い込み戦略のポイントへの応用
そして、コミュニティービジネス、囲い込み戦略の手段としてもコストを削減することができます。事例としては以下の記事を参考にしてみてください。
ここのポイントはコストを削減しただけではなく、ユーザーの購買行動に関するデータも取れて、顧客体験のさらなる向上に貢献することも可能なようですね。これは企業にとってかなり価値があることではないでしょうか。。。
データの金銭的な価値化
さらに、コミュニティーで使われているポイントや様々なデータをブロックチェーン技術で置き換えることで、金銭的な価値を生み出すというケースもあります。
このような手法によって、今まで金銭的な価値として認められてこなかった事象や行動などをデータ化し、ICOすることによって価値はあったけれど、金銭的な価値を持たなかった事象や行動などを人々が追求できるようになる可能性があります。
例えば、好きだけど金にならない、やりたいけど金にならない、人のためだけど金にならないといった問題を解消できる可能性を秘めていることから一部の人々の注目を集めています。(私もその一人。。。笑)
この考え方を文章化して、未来予測している本があります。おすすめします。
また、ICOに関してはこちらの記事がオススメです。
ブロックチェーンに潜む問題はあるのか?
ここまでで、ブロックチェーンはかなり面白い技術であることがわかるかと思います。
しかし、ブロックチェーンには短所や問題はないのでしょうか?
ここまでのリサーチで見かけた短所には以下のようなものがあります。
パブリック型とプライベート型で構造的な問題
パブリック型は取引に誰でも参加できるタイプです。
言い換えると、みんなで承認作業を行うタイプ。
対して、プライベート型は認めらてた人しか参加できないタイプ。
言い換えると、数人もしくは数個の組織が承認作業を行うタイプ。
パブリック型は、スケールできる可能性を秘めているが、規模が大きくなるにつれて、認証作業に伴うコストが増加、取引処理の速度の低下。また、実際に理想通りにシステム全体が動くか分からないと言った問題があります。
対して、プライベート型は、非効率な分野や領域だけにテスト・適用でき、処理速度などを維持することができる反面、スケールできる可能性は低く、規模の拡大に伴ってコストの増加が予想されます。現状は、多くの企業はプライベート型を選び、自社のシステムに導入を検討しています。
パブリック型とプライベート型は両方ともどのようなレベルでどのようなコストが生じるのか総合的に、具体的な比較ができないため、現在は実証的に小規模な範囲でテストしているような状況がほとんどです。
中央集権的?分散的?という問題
中央集権、分散と言った切り口から論じられることもありますが、僕的にはあんまり意味はありません。要するに好みの話です。
正直、適材適所を意識して、使ってくださいって話です。
この記事には超簡単にメリットデメリットが書かれているので、気になる方は参考までに。。。
電気の壮大な無駄
ビットコインなどのパブリック型のブロックチェーン技術を用いたものは、規模の拡大に伴って、PCの計算能力がかなり必要になります。この計算自体は、世の中の何のためにもなっていないので、電気の壮大な無駄使いと言えるでしょう。
他にもありますが、上記の文章で一瞬触れたような気もするので、もっと知りたい場合は以下の記事を参照にしてください。
国家の管理ができない
ビットコインのような国家に管理されない通貨がさらに普及した場合、国家の管理ができないことによって、ビジネス的な強者は旨味があるでしょうが、弱者はどうなるでしょうか?
現在、ネットに転がっている情報では、基本的には自由主義、資本主義の風潮が強すぎて、弱者の保護を軽視している傾向にあります。これは問題でしょう。
また、EUのように通貨をユーロにすることによって、通貨を管理できず、問題が生じる場合もありますし、国家による再分配の機能もなくなってしまいます。
このような問題に対処する必要もあるでしょう。
51%攻撃(Powにおいて)
ある取引を正当なものと判断するための承認作業を専門用語ではコンセンサス・アルゴリズムと言われています。
コンセンサス・アルゴリズムには数種類あり、ビットコインはPoW(プルーフオブワーク)という方式が採用されています。
この承認方式には51%攻撃というリスクが存在しています。
簡単に説明すると、ブロックチェーンの承認作業の特性上、採掘(マイニング)計算の51%を一部の人・組織が握ると、不正な取引を正当な取引として扱うことができるようになります。
現状は、仕組み的に難しいと言われていますが、時間が経てば、組織が統合や消失などを繰り返し、少数のグループでのマイニングが成立する可能性は否定できません。
このように、ブロックチェーンの信用自体は完璧なものではないということが構造上、分かります。しかし、これはあくまでPoW(プルーフオブワーク)における問題ですので、他のコンセンサス・アルゴリズムの場合には問題はないかもしれません。
コンセンサス・アルゴリズムにはどのような種類があるのか?
そこで、コンセンサス・アルゴリズムどのような種類・特徴があるのか、それぞれを見ていきたいと思います。
コンセンサス・アルゴリズムの種類は以下があります。
- PoW(Proof of Work)
- PoS(Proof of Stake)
- PoI(Proof of Importance)
- PoC(Proof of Consensus)
- DPOS(Delegated Proof of Stake)
それぞれのメリット、デメリット、代表的な応用事例を書き出していきます
PoW(Proof of Work)
コンピューターの演算で取引を承認するタイプ
▼メリット
・承認するためのインセンティブがある
・中央集権的ではなく、民主的と言われている(?)
※この部分は自分で付け足しました。笑
▼デメリット
・演算量51%占有で、ハッキングが可能
・取引が承認されたことを100%証明できない
・電気が無駄
・承認が遅い
▼応用事例
ビットコイン
PoS(Proof of Stake)
通貨の量が多い人ほど、ブロックを生成できる確率が上がるタイプ
▼メリット
・電力消費が少なくてすむ
・PoWより承認が早め
▼デメリット
・通貨を51%占有すると攻撃可能
・貧富の差により、通貨の流動性が下がる
・承認インセンティブが低い
▼応用事例
DASH
PoI(Proof of Importance)
通貨量、取引回数、取引量などの複数の指標でブロック生成者を決定するタイプ
▼メリット
・PoSに比べ流動性が高い
▼デメリット
・一定の残高(1万NEM以上)が必要
・新しすぎて、まだよく分からん
▼応用事例
NEM
PoC(Proof of Consensus)
承認者を特定のパソコンのみに限定してブロックを生成するタイプ
▼メリット
・上記のタイプに比べて承認が早い
▼デメリット
・運営組織が信用できなかった時、何もできない
▼応用事例
Ripple
DPOS(Delegated Proof of Stake)
ブロック生成者を選挙で決めるタイプ
▼メリット
・選挙の仕組みがうまくいけばまぁまぁ効率がいい
▼デメリット
・悪い集まると悪いこともできてしまう
・衆愚に陥る可能性がある
▼応用事例
Lisk
まとめ
ちなみに、上記の承認方法を分かりやすくしたのがパブリック型とプライベート型という分け方だと思われます。
ある程度、技術を知っている方だと、おそらくこの言い方は逆に混乱しますね。笑
さて、以上のように、それぞれのコンセンサス・アルゴリズムに特徴があることが分かりました。それぞれ長所と短所があることが分かりますね。
また、具体的には以下の記事を読んでいただけると分かりやすいかと思います。
まとめ
ビットコインに始まり、イーサリアムによってブロックチェーン技術にかなりの注目が集まりましたが、ブロックチェーンの技術にフォーカスしてみると、既存のシステムをブロックチェーンの技術によって
- データ化
- 自動化
- 信頼を担保
のように代替することでコストを削減できる可能性があることが分かります。
しかし、商圏の拡大に伴って、増大する様々なコストを総合的に考えた上で仕組みの設計をしなければいけないため、現状では何が良くて何が悪いかと言った判断ができない状態なのではないかとも考えることができます。
さらに、ただのコスト削減ではなく、今まで金銭的な価値を認めることができなかった価値についても、人々に金銭的なインセンティブを与えることができるようになり、様々な生き方を実現できる可能性があります。
このような意味で大変価値のある取り組みだと評価できます。
他方で、問題も小さくはありません。
経済的な問題に止まらず、社会的な問題に直結しています。
技術の汎用性の高さから、影響力の強さは計り知れません。。。
そのため、グローバルな商圏や一国規模の大きな商圏に適用する場合は、経済的な評価だけではなく、社会的で総合的な評価や設計が必要になるでしょう。
また、承認方法には5種類あるようなので、使い所を見極めて各ケースに応用する必要があります。
今後も、新たなユースケースなどを参考に、様々な可能性や新しい課題を見出して行こうと思います。
ちなみに、ビットコイン絡みでブロックチェーンについて知識を深めたい方はこちらの本をおすすめします。