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世の中の動きを読むことについて考察する


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目次

以前の記事では、実際には違うとも考えられるが、現在の世界では価値は相対的と信じられており、多くのシーンで価値は相対的であるという論理で世の中が動いている。例えば、需要と供給で価格が決まるという経済学の考え方、りんごやみかんを数字で表してただの個数とする算数の考え方などが挙げられます。

 

narumi-yamauchi.hatenablog.com

 

このような前提に立つと、何かに利用価値を感じる人(問題解決の必要性)がいる、もしくは、見つける、作り出す、といった行為を通して、何かしらの価値を提供するということが経済活動の基本であるということがわかります。

 

今回は、経済学の視点やその他の視点を総合的に利用して、世の中の動きをどのように読むことができるかについて考察をしていきます。

 

世の中全体に影響を与えたい、世の中を変えたい、世の中をもっと良くしたい、大きなことをしたいと考えた時、世の中の少数で特定の人びとを相手にするのではなく、一般的な人びとを相手に何かをすることになります。その際、何かしらのサービスやら商品が世の中の人々に普及する必要があります。

サービスやら商品を受け入れる判断をするのは一般の人々です。

そこで、一般の人々がどのような価値観で物事を考えているのかを見て、提供できる商品やサービスの方向性や具体的なモノを作っていくことが必要だと考えています。

この普及には、経済の視点、消費者の視点、会社の視点、世の中の変化、普及プロセスそのものといった様々な視点から切り込んでいくことが可能でしょう。

 

経済学の視点で見た普及

需要

利用価値を感じる人が多ければ多いほど普及し、少なければ普及しない。

供給

そして、欲しい人が多ければ、提供する人々も増えてくる。

逆に、欲しい人が少なければ、提供する人々は減ってくる。

他方で、利用価値を感じる人に対して、技術・社会・政治・経済的制約の下、提供するので、各主体の技術力や資源、環境といった内外の要素の影響を強く受ける。

さらに、社会全体で見ると、競争が起きることで、技術の進化スピードが上がる。

価格

また、利用価値を感じる人が多ければ、提供する人々が増えて、低価格で提供が可能で、少なければ提供する人々が少なく、高価格での提供となることが言える。

(需給によって価格が決定されることを考えると)

 

会社の視点から見る普及

資源の拡大はリスクの拡大

会社から見た場合、あるサービスや商品を普及させる際は一定の資源を注がなければなりません。ここで言う資源とは、人・モノ、金、情報です。

会社からすると、既存市場においてサービスや商品の一般化を進めていくことは競合との鮮烈な競争が始まることを意味します。そうなると、あとは体力勝負ですね。

だから、会社は自社の体力と他社の体力を比較して参入するかどうかを判断します。

(実際の判断はもっと複雑で、社長の能力と運の要素強め)

*新規市場の場合、話は別。

*大手は数字で上司を説得できないと会社全体を動かすような判断はできない。

*中小は数字がなくても論理的に正しそうだったりすれば判断して動ける。

*新規市場は数字がない。だから、大手は参入しない。(原因の一つ)

*ちなみに、コストや市場規模も原因として考えられる。

*中小は不安定・適正な市場規模・利益が出るレベルのコストのところで勝負できることが強み。

独占のインセンティブが強い

あとは、経済学でいうところの供給側に会社は位置するわけですけど、経済学的には企業がたくさん出てきて、いっぱい商品を提供する方が世の中的には良いわけですけど、会社的にはそんなことはありません。

「みんなで頑張ろうよ〜」ってインセンティブよりも「独り占めしようぜ〜」っていうインセンティブの方が強いですし、稼げます。会社は稼ぎたいんです。ただし、法律で独占禁止法なるものがいろんな国にあったりするので、あくまで市場原理に則った、独占を進めていこうとします。

新規市場の開拓

既存市場は大手企業が独占やシェアをほとんど奪っているので、中小企業は大手では対応できない消費者のニーズに答える必要があります。または、新規市場の開拓によって、先行者利益を多いに活用して、市場で圧倒的なシェアを確保するといった手段が考えられます。そのため、規模の拡大を目指す時、中小企業もしくはスタートアップは新規市場の開拓をする必要があります。(物理的な市場にしろ概念的な市場にしろ)

 

消費者の視点から見る普及

低価格高品質を求める

一般的に言うと、消費者にとって普及はメリットが多いです。

普及することによる価格の低下が起きて、低価格で高品質のサービスを受けられる。

しかし、みんながやってることが嫌いな人種も一定数存在するので、これらを相手にするサービスも存在することで消費者全体のニーズを満たしています。

当たり前になる

様々サービスが低価格で提供されるようになると、消費者はそれが当たり前に低価格であると考え始めます。そうなると、消費者は新たにお金の使い道を探ったり、さらに必要な機能を欲しがります。そして、余ったお金は必然的に違うサービスにお金が流れていくわけですが、無限に広がるわけではなく、制限が存在しています。なぜなら、人の時間は24時間と有限で、単純にいままのサービスを使いながら、新しいサービスを使うことはなかなか難しいことだからです。人の生活スタイルはそうそう変えられませんので、サービスや商品を買ったり使用したりできる時間は限られてます。

このようなサービスや商品の流れを整理すると以下のようになるかと思います。

「導入→成長→成熟→衰退」

または、

「発散→整理→統合」とも言えるかもしません。

競争により、低価格での提供が可能になり、消費者に取ってサービスや商品が当たり前になり、お金が余ります。そうなると次の欲望を満たすインセンティブが働きます。しかし、全く新しいサービスや商品に乗り換えるのではなく、より統合されたサービスや商品もしくは高性能なモノに乗り換えられていきます。

 

普及による価値の変化

ここまでの整理をもとに、経済学的に言うと、普及することは価格低下の要素となりますが、逆に、普及しないという要素は、価格上昇の要素となります。

普及することで価値の減る場合

通常の生活用品や電子製品などの多数の製品が挙げられます。

 

普及することで価値が増える場合

ネットワークやデータ及び管理、予測といった分野が挙げられます。

 

小まとめ

また、会社は独占したいというインセンティブが働きますが、これは価格上昇の要素となります。他方で、消費者にとって普及することはメリットですが、普及後は当たり前となって、新鮮味のかけるサービスや商品となってしましいます。そうなると市場は衰退していう方向に動いていきます。

これらの価格の変動、会社の変動、消費者の変動と普及が合わさって、世の中の需要及び供給が変化します。

 

まとめ

世の中の流れ既存市場を予想するのではなく、新しい市場を見極めるのは非常に複雑なプロセスです。さらに、数値化するのが非常に困難なので、多くの人にとって難しい分野です。そのため、リスクも大きい分、リターンも大きくなっています。

世の中の価値観の変化を見て、利用可能な技術を使って、人々へ価値提供を行う。

それが起業家の仕事だと考えています。

つまり、起業家とは人間と技術を繋げる人です。

人がこの技術を受け入れられるようになったのを見極めて、技術を投入する。

人が技術を受け入れられるように演出して技術を導入する。

究極的にはこれが起業家の仕事なんじゃないかなと考えるようになってきました。

今回は以上となります。