Narumi Yamauchiのつぶやき

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なぜ企業経営において停滞は衰退を意味するのか?

 企業の価値を提供しているのは顧客つまり人である。その顧客つまり人のある悩みを企業が解決したとする。しかし、この動き自体は新たな悩みを生み出す動きに他ならない。例えば、世界に人口10人の村と2つの企業があるとする。この村には5人ずつ一つのグループになっており、AグループとBグループがある。企業もA企業とB企業が存在する。前提条件として、村のグループはそれぞれ自由に企業が選択できるが、たまたまA企業はAグループとB企業はBグループと関係が良好であったとする。また、商品の価格に差はないとする。以上の条件をもとに考えを進めていきたい。

 

 

 

 Aグループは、農作物が野生の動物に食い荒らされることに悩んでいた。その悩みを聞いたA企業が野生の動物を追い払うために畑の周りに電圧ケーブルを張り巡らせるというサービスを提供した。一時的には村人は、野生動物から農作物が守られることに喜ぶが、雨や風でケーブルが1ヶ月で切れてしまうという新たな悩みを抱えることになる。A企業は一時的にはケーブルを交換するという方法で対策しつつ、この問題に取り組んで、10年間切れないケーブルを発明し、提供した。一方、Bグループも同じ悩みを持っていた。そこでB企業は同じように電圧ケーブルのサービスを提供するが、同じように1ヶ月で電圧ケーブル切れる問題が発生した。しかし、B企業はサービス自体の改善ではなく、その都度交換するというサービスを選択した。そこで、Bグループの人がAグループの人からうちのグループが使っているケーブルは10年も切れないのが普通だという話を聞く。ここからAグループの10年切れないケーブルは当たり前という価値観がBグループに伝播する。仲が良かったのでB企業いちよ改善を求めるが、答えなかった。そして、ついにはBグループがA企業に乗り換えてしまった。こうなってしまったら、B企業は潰れてしまうだろう。他方で、農作物の問題が解決したら、料理や料理器具などの違う方面での悩みも生まれてくるだろう。B企業は料理や料理器具の悩みの解決に乗り出すかもしれない。ただし、農作物の悩みに焦点を当ててみると革新を続けたA企業が結果的に勝ち残ったことになる。もちろん、現実の世界には価格・資金・経営・マーケティング・市場構造・法律・経済・政治などの問題が複雑に入り組んでおり、企業の戦略によっても結果は異なるだろう。しかし今回は、特に革新が企業に与える影響を考えたかったのである。

 

 この事例が示すことは新たな悩みは、以前の悩みを解決し、当たり前となった上で成り立っているということである。そうなると顧客は、新たな悩みを持ち解決をしたいと考えるだろう。他方で、人々は当たり前ではない事柄が当たり前になる時は誉めたたえるが、反対に、当たり前の事柄が当たり前ではなくなる時は批判するのである。以上のように、人々には悩みの解決が新たな悩みを生み出すというサイクルが存在している。

 

 これらの動きは顧客の悩みを継続的に聞き、継続的に革新し、継続的に新しいサービスを提供する者には成長をもたらす、逆に、顧客の悩みを一時的にしか聞かず、継続的な革新をせず、継続的な新しいサービスが提供できない者は、淘汰されていく。例えば、大企業において新たなことに挑戦しにくい風潮は衰退の傾向を持ち、スタートアップのような新たなことに挑戦する風潮を持った組織は成長の傾向を持つ。つまり、革新し続ける企業は成長し続けるし、革新を止めた企業は衰退していくのである。ここで言う、革新をしなくなった企業とは、技術やサービスの改善や革新をしなくなった企業のことを指し、言い換えると停滞した企業のことである。以上のことから、顧客に対して継続的な革新を生まず、継続的なサービスを提供できない企業は衰退するということができる。そして、顧客に対して継続的な革新を生み、継続的なサービスを提供する企業がいる一方で、そうでない企業がいるとも言える。

 

 ここまでの思考を通して、なぜ企業経営において停滞は衰退を意味するのか?という問いに答えてみると、「技術やサービスの改善や革新をしなくなった企業は顧客の悩みのサイクルを無視することに他ならない。企業が顧客の悩みのサイクルを無視すると顧客に飽きられてしまう。さらに、顧客の新たな悩みを解決しようとする組織が他にも存在する場合、顧客は奪われていく。だから、企業の停滞は衰退を意味するのである。」と結論を出せた。

 

 今回の思考を通して、気づいたことは企業が成長し続けるためには、革新をし続けなければいけないということだ。だからこそ、企業は革新を生み出す制度や新しいことを生み出すことに寛容な哲学を持った組織を作らなければいけない。あまりにも権力に執着する組織や内向的な組織は企業にとって危険な兆候である。今後は、革新を生み出す制度や新しいことを効率的に生み出し続ける組織について焦点を当てて思考をしていく。また、以上のような組織にはどのような問題があるのかについても検討していこうと思う。