1はじめに
1−1本について
「TREASURE」は主人公のコウジが脱サラして、起業し、居酒屋を運営して自分の目標を達成していく姿を描いた物語です。
1−2作者について
著者の名前は犬飼ターボと言います。
犬飼ターボは実際に起業し、ビジネスで様々な問題解決をしてきた人であり、現在もいくつかの会社を経営しているが業務はほとんど責任者に任せている。
ビジネスで問題解決をし続けた結果、自分の目標とする結果を掴み取りました。
しかし、収入・地位・名誉・時間を手に入れたにもかかわらず精神的に満足せず、幸せではないことに気づきます。
そこから、ある人との出会いをきっかけに、自分の心と向き合うようになって無意識に刷り込まれていた価値観に気づきます。
そして、幸せになるために不必要な価値観を少しづつ取り除くことをしていきました。
この過程を通して、ビジネスの目標達成にも段階があるように、幸せの達成にも段階があることがわかりました。
現在、著者は幸せとビジネスの成功の両方を収めるために必要な考え方を広めています。
2気になったところ
2−1気になった文章(完全に本の文章と一致しているわけではない)
- 普段の生活とビジネスはつながっている。
- 問題が発生した時は、何かの理由があって自分はこの問題に直面していると考える
- 成長のポイントは以前と同じことを繰り返さないこと
- 自分にとって近いものから順番に大切にしないとビジネス面でも精神的面でも失敗する
2−2各文章の説明
1.普段の生活とビジネスはつながっている。
ビジネスだけに集中し過ぎると自分の健康や自分の家族に時間を割くことができなくなる。
たとえビジネスの目標を達成したとしても、修正しようと思った時にはすでに遅く、自分の健康や自分の家族はすでに修正不可能の場合がある。
普段の生活が乱れ始めると、精神的に不安定にもなるので、ビジネスを健康的な精神状態で実行することができなくなる。
そして、最終的にビジネスの目標を達成しても精神的には幸せになれない・最終的にビジネスを失敗してしまうという結果を生む。
ビジネスは普段の生活と密接に結びついているもので、普段の生活かビジネスに集中するという問題ではなく、普段の生活とビジネスの関係性に集中することが大事だと考える。
2.問題が発生した時は、何かのある理由があって自分はこの問題に直面していると考える
このように考えることで目の前の問題に集中して取り組むことができる。
また、解釈のしかたによっては逃げることも可能。
人生を生産性の高いものにしたいと考えるなら、この考え方を信じてもいいと思う。
理由は以下が挙げられる
・自分はなんでこんな問題に出会うんだと自分の不運を呪わない
・不運とか不満を考えないので、問題を考えるエネルギーに集中できる
・集中することで、時間を無駄に使わない
・解決できなければ、逃げれる
ただし、注意すべき点はこの考え方をあまりにも信じすぎて、問題が起きている前提を疑うということをしない状況は危険。
ネズミやハムスターが乗る回し車のような状態になることがあると思う。
というのも、僕はビジネスの問題解決においては、現実的に実現不可能なことを努力することはマジで無駄だという考えがあります。
現実的実行可能であろうと考えながら、実現可能かをしっかりと調査し、吟味することが2の考え方の落とし穴にはまらないポイントだと思います。
3.成長のポイントは以前と同じことを繰り返さないこと
この言葉は
以前と同じ行動をしないこと
同じ失敗をしないこと
とも言い換えられます。
ここで重要なことは「以前と同じことを繰り返さない」という言葉にはネガティブな表現が入っていないことです。
行動にしないという表現に関してはいいですが、失敗という言葉にはネガティブなニュアンスが隠れています。(これは僕の感覚です)
「失敗」には、良くないこと・やってはいけないことといったイメージがあります。
しかし、「同じことを繰り返さない」という言葉には、そんなイメージはありません。さらに行動として具体的にどうするかという言葉も含まれています。
だから「以前と同じことを繰り返さない」という表現を気に入りました。
ここでも注意すべきことはあります。
それは、目標があって始めて成長しているかどうかが判断できるということです。
目標がない人に成長するも成長しないもありません。
ここまで読んでそれはないだろと思った人は、自分自身でも気づいていない目標があるだけです。
例えば、本を読みたい・会話したい・テレビ見たいなどなど。
これも立派な目標です。
だから、自分は具体的な目標や大きな目標がなくても成長していると感じることができるのでしょう。
ただし成長ということに注目すると、自分の目標に自分が気付いている・自分が知っているという状態(もっというと目標が具体的であること)がベストでしょう。
なぜなら自分の観点がはっきりして、自分の進むべき成長の方向が分かるからです。
例えば
自分の目標は算数のテストを80点以上にすることだとしたら、自分の現状を把握して、どの部分を改善する必要があるかはっきりと分かります。
逆に、自分の目標が世の中を幸せにしたいだとしたら、自分の現状を把握することまでできるかもしれませんが、何を改善すればいいか分かりません。
このように自分の目標が具体的で自分自身が理解していると改善点が見つかるので、成長のスピードは上がるでしょう。(目標を分解するという方法もありますがここでは説明しません。)
4.自分にとって近いものから順番に大切にしないとビジネス面でも精神的面でも失敗する
これは、最初に話したビジネスと生活には関係性があるという話と少しかぶるかもしれません。
自分にとって最も近いものは自分自身であり、自分自身を大切にできない人は、他人も大切にできないという考え方が根底にあります。
では簡単な思考実験をする前に前提ついて話します。
ビジネスにおいて関係性の距離は、自分→家族・スタッフ→お客さんという順になるとします。
ビジネスの形態はサービス業とします。
思考実験(超シンプルに考えた)
ケース1
1自分に余裕がない時、スタッフや家族につい当たってしまいます。
2スタッフや家族は自分やお客さんに当たります。
3お客さんのお店に対するイメージ最悪
逆に
ケース2
1自分に余裕がある時、スタッフや家族に寛容に接する
2スタッフや家族は自分やお客さんにも寛容に接する
3お客さんのお店に対するイメージ良好
ケース1の場合は自分が継続して余裕がなければビジネスは間違いなく上手くいかなくなっていくでしょう。
ケース2の場合は自分が継続して余裕があればビジネスは上手くいく可能性が高いでしょう。
じゃあどうすれば自分が余裕のある状態になれるのか?と考えてみると自分のコンプレックスや価値観に対して、自分自身が気付いて、認めて、コンプレックスや価値観を修正するということ必要です。
例えば、自分の低学歴をコンプレックスに感じている人は、他人に対しても低学歴を馬鹿にして、他人からも低学歴を馬鹿にされます。
自分の高身長にコンプレックスを感じている人は、自分よりも高身長の他人に対して安心して、他人よりも高身長の自分に対して安心されます。
自分のスポーツの成績に対してコンプレックスを感じている人は、自分より成績の悪い他人を見下して、自分よりも成績の良い他人から見下されます。
ビジネス上の人間関係でも以上のような例がありえるでしょう。
このコンプレックスに気づくことも必要ですが、コンプレックスを認めることも必要です。自分は低学歴だ。自分は高身長だ。自分はスポーツの成績が悪い。と事実を認めてようやく次のステップに移れます。
大半の人がここで思考停止するので、一向に人として成長しません。
自分にとって近いものから順番に大切にしないとビジネス面でも精神的面でも失敗するということは、自分の考え方に気付いて、認めて、良い方向に修正することがお客さんを大事にすることにつながります。
3自分の考え
今回3つ連続でビジネス小説を読みました。
自己啓発と違って結果だけではなく過程も書かれているのが理解の助けになりました。
よくビジネスの目標を実現した成功者なのに、人間関係・健康・精神などに問題を抱えて結果的に不幸なのではないかという人がいるということを聞いたり、本で読んだことがありました。
目標を実現した成功者なのに不幸な人の共通点は、ビジネスが人生のすべてであるかのような考え方の人たちです。
これに対して、犬飼ターボの書いている本の成功者の共通点はビジネスと幸せを追求するという考え方に基づいて行動していることです。
僕自身、目指したい方向は後者です。
特に新しい考え方だったのが、人生という枠組みの中ではビジネスさえも一部分にすぎないという考え方です。
人生自体を充実させるなら、ビジネスだけでなく他の部分も充実させる必要があるんだなと考えるきっかけになりました。
そして、全体を見ているつもりが実は全体だと思っていたことが部分だった。ってことが結構あるかもしれないと感じました。
勘違いしている原因は主にコンプレックスと価値観です。
自分は、あるコンプレックス・価値観に基づいて判断していたってことに気づこうと思ったことは非常に価値のあることでした。
今回の本の感想をまとめると
自分の人生で全てだと思っていたビジネスが人生では部分だということに気づいた。
自分の考え方を決めているものは、コンプレックスと価値観だということに気づいた。
以上です。
今回は、前回の2回より1つ1つの要点の構造よりも文章全体の構成を意識することを心がけました。そうすると不思議で言葉が自然と出てきます。
ということで、文章を書くコツを1つかみました。
それは文章全体の構成をはじめに考えることです。
これだけです。
今後は、文章の構成方法はどんな種類があるかも調べてみて、試してみたいと思います。